しみん基金・KOBE | 助成事業の実績
平成21年度助成事業
平成21年10月31日(金)、神戸市生涯学習センター(コミスタ神戸)にて、しみん基金こうべ助成事業の公開審査会が行われました。
今回は応募総数が72件。事前の理事会における書類選考の結果、19の団体の方々にプレゼンテーションをおこなっていただきました。なお、昨年度に引き続き「少額枠」を設け、申請額が10万円以下の団体については、書類選考のみで4団体を決定いたしました。
審査の結果、下記の17団体(少額枠:4団体、一般枠:7団体、特定枠:6団体)の各々の事業に合計4,997,000円(少額枠:329,000円、一般枠:2,671,000円、特定枠:1,997,000円)を助成することが決まりました。
なお、今年度の特定枠は、昨年度に引き続き高野山真言宗からの特に福祉分野に指定されたご寄付に基づき実施しました。
助成決定団体とその事業
区 分 |
番 号 |
団体名 | 所在地 |
---|---|---|---|
事業名 | 助成金額 | ||
事業の目的・社会的必要性(申請書類より抜粋、一部補足) | |||
少 額 枠 |
1 | 兵庫県喉摘障害者福祉協会 神鈴会 | 神戸市中央区 |
代用音声発声指導員スキルアップ研修会 | 76,000 | ||
喉摘者の代用発声法の指導には、手術方法の変化や新しい発声機器の取扱への対応など、常に新しい技術・知識の習得が必要で、その指導力向上の機会をつくることを通じて、喉摘者のコミュニケーション障害を解消し社会参加促進を図ることを目的としている。 | |||
2 | 伊川を愛する会 | 神戸市西区 | |
美しい里川「伊川」の環境を未来へ伝えよう | 100,000 | ||
伊川の生物調査を専門家の指導のもと流域住民自らが行い、その結果に基づいて地元小学校向けの自然学習の教材づくりと水辺教室を実施し、地域への愛着を培い、地域の環境問題に興味を持ち活動できる人材を育成することを目的としている。 | |||
3 | こころ・あんしん Light | 尼崎市 | |
こころの病気をもつこどもの家族のサポート | 93,000 | ||
こどもの精神疾患の発症に対して、家族だけで問題を抱えることなく早期に支援するしくみとして、家族同士が支えあい、学べる場所をつくり、また、いつでもSOSを発信できる相談の窓口を設けることを目的としている。 | |||
4 | 傾聴ボランティアグループ よりそい | 川西市 | |
傾聴訪問会と勉強会 | 60,000 | ||
孤立しがちな高齢者の気持ちに寄り添いながら話しを聴く「傾聴訪問」活動と、そのためのボランティアのスキル研鑽のための月例勉強会・傾聴講座の開催を通じて、高齢者のこころのケアを図ることを目的としている。 | |||
一 般 枠 |
5 | 神陵台E,E,いいまちづくりの会 | 神戸市垂水区 |
明舞団地再生・神陵台まちづくりサポートセンター事業 | 400,000 | ||
神陵台が開発され始めてから39年の時がたち、少子高齢化が進む中、寒風池など恵まれた自然環境の調査活動や子どもたちの居場所づくり等の活動を通じて、緑と子どもたちを守り育てる住民主体のコミュニティづくりを目指している。 | |||
6 | ヘルマンハープ風 | 西宮市 | |
奏でる喜びを全ての人に | 135,000 | ||
障害を持った人にでも演奏できるようにとドイツで開発されたヘルマンハープの演奏活動と、様々な人々と一緒にそれを演奏できるようにしていく訪問指導活動を通じて、他人の立場を思いやる人間として穏やかな幸せを共有できることを目指している。 | |||
7 | 被災・高齢者識字教室 ひまわりの会 | 神戸市兵庫区 | |
被災・非識字高齢者の読み書き教室 | 186,000 | ||
学齢期に学ぶ機会を奪われたまま高齢となった非識字者への読み書き教室を通じて、少しずつでも文字を獲得してその過酷な体験を表現してきた文章を文集にまとめ発行することで、非識字者の存在を周りの人々に理解されていくことを目指している。 | |||
8 | 神戸プラネット | 神戸市長田区 | |
第2回神戸ドキュメンタリー映画祭 | 492,000 | ||
地域に根ざした映画文化を発信することを目指し「神戸映画資料館」を開館して以来の新旧ドキュメンタリーの上映実績を生かして、神戸発の独自性をもったドキュメンタリー映画祭を開催することを目的としている。 | |||
9 | OGOGOGO PROJECT 実行委員会 | 神戸市北区 | |
淡河そら祭り | 489,000 | ||
茅葺屋根の住まいがまだ残っている神戸市北区淡河町で、村の若者たちが中心になって、茅葺きや陶芸などの技術を体験できるワークショップや地元アーティストによる演奏会などを通じて、世代間交流や都市と農村の交流を図る。懐かしいけど新しい「日本の田舎」を体感できるお祭りを継続的に実施することを目的としている。 | |||
10 | こうべ子どもにこにこ会 | 神戸市東灘区 | |
深江多文化子どもまつり2010(仮称) | 499,000 | ||
さまざまな文化背景を持った外国籍住民が多く定住化している東灘地域で、地縁団体も巻き込みながら日本人住民と外国籍住民が協力し合い、理解しあえる機会としての「地域のお祭り」を実施することを通じて、「多文化共生社会実現」に向けて、住民の主体的な意識を高めることを目指している。 | |||
11 | (特活)保育ネットワーク・ミルク | 三田市 | |
保育ボランティア・インターシップ事業 | 470,000 | ||
将来へのモチベーションの高い学生や子育て支援に関心のある一般市民への体験の舞台として保育ルームを開放することを通じて、次世代の担い手育成と地域で一人でも多くの支援者を養成し、地域が一体となり子育てに奮闘する親子を温かく受け入れる社会環境づくりを目指している。 | |||
特 定 枠 |
12 | (特活)アリランはんしん | 西宮市 |
アリランヘルパー講座 | 230,000 | ||
阪神間は在日コリアンが特に多く定住する地域では、その高齢化の進行も顕著だが、一方でその文化的背景までも理解して介護を担えるヘルパーの人材は少ない。そのために、ヘルパー2級講座に異文化への理解を深めるための講習を付加したヘルパー養成の講座を開催することを通じて、在日コリアン高齢者に適した介護力の充実を目的としている。 | |||
13 | W・Sひょうご | 神戸市灘区 | |
DV被害者のための相談スタッフ養成 I | 402,000 | ||
DV被害を受けても官民の相談機関を利用するケースは少なく、潜在的な被害者が多く存在している。また一方で、相談を受けて支援することができる官民の人材も少なく、この養成講座開催で人材の確保と既存支援者のスキルアップを図り、支援力の質向上を通じて、DV被害の未然防止や被害の深刻化を防ぎ、ひいてはDVのない社会にしていくことを目指している。 | |||
14 | 兵庫区地域自立支援協議会 | 神戸市兵庫区 | |
兵庫区内の福祉施設ガイドマップ冊子作成 | 300,000 | ||
兵庫区内の福祉関係施設の活動内容や連絡先等を、地図を副えたガイドマップ冊子にまとめ作成・配布することを通じて、一般区民への理解向上と交流促進に活用していただけることを目的としている。 | |||
15 | 神戸YWCA 夜回り準備会 | 神戸市中央区 | |
野宿している人の生活の安定と社会的理解の促進を目指す | 335,000 | ||
野宿している人を訪問し、情報や生活物資の提供を行い、必要に応じて各種手続きの援助を行うことを通じて、少しでもよりよく暮らせる支援を行なう。あわせて、当事者たちへのいわれなき偏見や無理解の実状を報告書にまとめ、広く一般向けに情報発信することを通じて、野宿している人への差別のない社会実現を目指している。 | |||
16 | (特活)こころアートコミュニケーション | 西宮市 | |
緩和ケア病棟におけるアートセラピー | 230,000 | ||
緩和ケア病棟におけるアートセラピーワークを通じて、末期がんで入院されている患者やその家族に対して、精神的なケアと安らかな死を受容していくことを目指している。あわせて、アートセラピーの有効性と成果を発表することを通じて、医療関係者等へその認知度を高めていくことを目的としている。 | |||
17 | ゆうきっこクラブ | 西宮市 | |
『ゆうきっこピア』特性をもつ子と親の居場所づくり | 500,000 | ||
放課後に発達障害をもつ親子が集える居場所の提供や、親が特性を持つ子どもの成長をうまく導くトレーニング講座の開催を通じて、情報を共有できず日々悩んでいる親子が孤立せず、地域の理解と協力の中で子育てができる環境づくりを目指している。 |
審査員(順不同・敬称略)
- 山口 一史
- (特活)ひょうご・まち・くらし研究所 = 審査員長
- 清水 勲夫
- (財)野外活動協会
- 石東 直子
- 石東・都市環境研究室
- 松村 敏明
- (社福)えんぴつの家
- 藤井 英映
- 兵庫県観光・国際局観光交流課
- 北川 創一郎
- 毎日新聞社神戸支局
- 森崎 清登
- 近畿タクシー(株)
- 河口 紅
- (特活)さんぴぃす
- 觜本 郁
- あじさい基金-しみん基金こうべを支える会
- 津久井 進
- 弁護士法人芦屋西宮市民法律事務所
草地奨励賞
この賞は、当基金の初代理事であった故草地賢一氏(阪神大震災地元NGO救援連絡会議代表)の長年にわたる幅広い草の根市民活動の哲学と業績をたたえ、その遺志を受け継いでいくため、草の根支援の見地から意義のある活動を長く活発に展開されている団体に対し授与されるものです。
各年度の当基金助成事業に申請された団体で、惜しく選考からもれた団体の中から1団体を当基金理事会にて決定しています。
各年度の受賞団体は、以下の通りです。
- 平成21年度
- 三木自然愛好研究会
- 平成20年度
- たからづか民族まつり実行委員会
- 平成18年度
- ウィメンズネット・こうべ
- 平成13年度
- グループ117
- 平成12年度
- コッキリの会