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新刊本「災害看護の本質 語り継ぐ黒田裕子の実践と思想」

  • Posted by: 事務局
  • 2018年7月12日 13:01
(柳田邦男・酒井明子編著、日本看護協会出版会 2018)

 この著書は、2014年9月に亡くなられた黒田裕子さん(前しみん基金・こうべ/理事長)の活動とそれを支えた精神性やスピリット(魂)について、前半は黒田さんと縁のあった11人の人たちが黒田語録の中にあるキーワードを軸に黒田さんの思想を語り、後半は編著者でもある酒井明子さん(福井大学医学部看護学科/教授)が黒田さんと共にされてきた活動の一コマ一コマを再現された実践の物語で構成されています。


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 黒田さんは、看護師としては終末期医療や在宅医療に取り組まれ、また1995年の阪神・淡路大震災以降は、ご自身も被災者であったにもかかわらず当時勤務していた宝塚市役所を退職され、災害被災地を支援するボランティア活動に奔走する道を選ばれ、災害看護という新しい分野を現場から開拓されてきただけでなく、災害ボランティア文化をけん引されてきました。

 筆者は、黒田さんの多様な活動のひとつである「しみん基金・こうべ」のスタッフとして黒田さんと出会ったのですが、残念ながら、この著書に書かれている現場での活動のほとんどを直接聞かされることは少なかったのです。
 ただ、この著書に書かれている「最後の一人まで」見守り支える社会に向けて、「人間」と「暮らし」と「地域」が一体化したケアを考える必要がある、と黒田さんが言われていたことは、今の「しみん基金・こうべ」にも引き継がれている大切なスピリットだろうと思いながら、また、日本におけるボランティア文化の原型のひとつがここにあるということを想いながら、読ませて頂きました。

 多様な活動をされてきた黒田さんの持たれていたスピリット(魂)を、より深く知り、それぞれの現場の実践につなげたいと思われている多くの若い方々に読んでいただきたい一冊です。

 死の直前に故郷である出雲の夕陽を眺めながらどのように想われたかを想像すると胸がつまされる思いがします。

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