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【25年度しみん基金助成団体】NPO法人あっとオーティズム

 4月2日(水)に、平成25年度の当基金の助成先団体である「NPO法人あっとオーティズム」さんが主催されている自閉症啓発のためのイベント「ライト・イット・アップ・ブルー2014」に参加してきました。

 毎年4月2日は国連が定めている「世界自閉症啓発デー」なのだそうで、有名な建物やランドマークを青い光でライトアップする「ライト・イット・アップ・ブルー」が、世界100カ国以上で開催されているそうです。
 この「ライト・イット・アップ・ブルー」イベントを通じて、より多くの人々にオーティズ(自閉症)のことを知ってもらい、当事者の人々にとってバリアフリーな社会が実現されることを目指されています。
 また、この1週間は発達障がい啓発週間として、「自閉症」だけではなく、「発達障がい」と合わせて理解を広めるための取り組みが、全国各地で展開されています。

 日本での「ライト・イット・アップ・ブルー」イベントは、2011年より「NPO法人あっとオーティズム」さんが呼びかけられて芦屋や神戸から始められ、4回目を迎える今年は、東京タワーや世界遺産・五箇山菅沼集落、通天閣、神戸ポートタワーなど全国で約70ヶ所の施設が青い光で染め上げられたそうです。




 私が参加したのは、まずは夜のライトアップイベントの前に、昼間に「NPO法人あっとオーティズム」さんの地元である芦屋市内を、当事者のこどもたちと一緒に青いビブスを着て歩き回るイベント「ウォーク for オーティズム 芦屋」。

 当事者のこどもたちの他にその親や支援者の人たち約50名ほどが参加され、満開の桜のもと汗ばむほどの陽気のなか、住宅街や商店街通り抜けながら、道行く人々にご挨拶。

 
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 その中で印象的だったのが、途中の打出商店街での風景。商店街が青い風船やポスターで飾り付けられ、いくつかのお店の人が手を振りながら、隊列を迎えてくれたのには、驚きました。


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 それから、もうひとつ印象に残ったのが、元気そうに歩いているこどもたちを、普段から学習支援のボランティア活動をされている学生さんの明るい表情。話を聞いてみると、普段お活動はおそらく苦労も多いそうなのだが、とてもやりがいを感じられている様子がその表情から伝わってきました。

 このような瞬間に、「NPO法人あっとオーティズム」さんが目指されている社会の姿を垣間見れた気持ちになれました。

*

 夜は、神戸市兵庫区にある能福寺・兵庫大仏の点灯式会場へ行ってきました。午後7時に点灯。
大仏の前で、青いペンライトでハートマークをつくっているのは、昼間一緒に歩いたこどもたちでした。


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 その後、境内にあるホールで、「ライト・イット・アップ・ブルー」の世界での広がりを紹介するスライドショーや、子どもたちによるバイオリンの演奏や合唱などがありました。

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 その中で印象に残ったのが、大人になった当事者からの自閉症者への理解を求めるメッセージ・スピーチでした。日頃からのコミュニケーションが乱暴になってしまうと、過敏な彼らを傷つけることになってしまう、ということは、誰に対しても共通なことだろう、と思いました。


 「NPO法人あっとオーティズム」さんは、このような啓発イベントの他に、普段は自閉症や発達障がいのお子さんのための相談会や、当事者の母親たちのための学習会などを行っていらっしゃいます。

 「NPO法人あっとオーティズム」HP  http://happy-autism.com/

 ひとりひとりが直面している困難さと向き合いつつ、限られた人員でこれほどの規模に広がったイベントを企画・準備・運営するのは、とても大変なことだと思います。
 なのでこれからの課題は、このイベントで築かれたネットワークを広げつつ、ネットワークを構成するほかの団体と役割や負担をどのように分かち合うのがより効果的かを検討していくこと、にあると思いました。

 でも「ライト・イット・アップ・ブルー」がさらに知られることで、オーティズム(自閉症)への理解とサポートの輪がより一層広まることが、昼間垣間見た瞬間が普通の風景になるための一歩と信じて、ますますご活躍されることを願っています。







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