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がん患者グループ ゆずりはー定例会に参加してー

新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が発令され、ゆずりははしばらく活動を控えていました。この間患者さんは人と会う機会がなく、代わりにネット検索することでより不安になる傾向がみられました。久々の定例会では年に1回行っている体験発表会をオンライン併用で開催し、兵庫県民会館の会場とZoomを合わせて参加者は38人。がん患者だけでなく、がんで家族を亡くした人や医療従事者、別の患者会のお世話をする人など、さまざまな立場の人たちが集まりました。

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体験発表は、がんの手術をされ、その後の不調も乗り越えて元気になられた2人と、妹と友人をがんで亡くされた方のお話をうかがいました。コーディネーター役の医師は、治療を進めるうえで大切な点を体験者の言葉の中から取り上げて解説されました。

発表を聞いて印象に残ったのは「納得のいく選択」をすること。他者の最善と自分の最善は違うのだから、医師が決めたことであっても自分のやりたいことを優先していい。納得した選択なら後悔がなく、他人のせいにしないで前へ進めます。また、家族は近しいからこそ互いに立ち入れないもの。心配されると重荷だしアドバイスもいらない。でも気持ちは理解してほしい。患者の心は大きく揺れ、それは家族も同じです。

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後半は丸く座って交流会。一人ひとり自己紹介をかねて現在の状況などを自由に語ります。初めて来られた人もまるで前からの知り合いのようで、一緒に泣いたり笑ったり。

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この会の特徴は、さまざまな立場の人たちが参加していることです。みなさん「こんな会は他にはない」と繰り返し言われます。元気づけない、頑張れと言わない。自然体でいられるからこそ心おきなくなんでも話せる。それがゆずりはのよいところです。

代表の宮本直治さんは、がんになればその後の人生をどう生きるかに向き合わなくてはいけなくなる。でも医療は生き方までは教えてくれない。生き方はその人自身が決めるものだからです。だからゆずりはは何かをしてあげるところではない、と話されます。人は同じ立場には立てませんが、支え合うことができます。体験談が誰かの支えになれば広い意味で社会貢献になります。するとそれが患者の生きがいになって戻ってきます。会は終始和やかで涙はあっても明るい雰囲気でした。

人生をどう生きるかを考えることは、がんであってもなくても大事なことです。この問いに答えを求めるとき、ゆずりはのような場があることはとても心強いと思いました。

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