Home > 助成団体の活動紹介 > 外国にルーツをもつ子どもたちの奨学金制度

外国にルーツをもつ子どもたちの奨学金制度

神戸市長田区にある定住外国人子ども奨学金実行委員会が行う奨学生の作文指導を見学させていただきました。

チラシ_page-0001.jpg

この団体は独自の奨学金制度を設立・運用して、兵庫県内の外国にルーツをもつ子どもたちの高校進学を支援しています。給付型の奨学金で、今年度も4月に第15期生が決まりました。応募者は21人と例年よりも多い中、成績優秀でかつ将来を見据えた目標が明確だった高校1年生3人が選ばれ、卒業まで毎月奨学金が支給されます。

一方で志願者の中には経済的困難を抱える子どもも多くいて、進学の希望をかなえるには選考基準の見直しや採用人数の増員など、課題も見えてきました。財源の確保も重要です。

 団体の事務を担う神戸定住外国人支援センターの志岐良子さんのお話によると、外国にルーツを持つ子どもの高校進学率は以前よりは高くなってきましたが、兵庫県全体の数値と比べるとまだ下回っています。また現在は中途退学者の多さも問題になっています。退学の理由は複雑で、生徒それぞれで違います。

そのため奨学生にはきめ細かいフォローアップが欠かせません。個人面談と作文指導を年3回、各学期に1回ずつ行います。面談では生活の様子や学習成績、悩みなどを聞いて、高校生活が続けられるようにサポートします。作文は前もって与えられたテーマから選んで書いてきたものを、ボランティアの先生とマンツーマンで話し合いながら内容を深めていきます。選考試験時に表明した「なりたい自分」へのモチベーションを維持できるように、本人と団体が二人三脚で取り組んでいる姿が垣間見えました。

IMG_20220817_162916.jpg

コロナ感染拡大の影響を受けて、財源の一つであるチャリティーコンサートが2年間できませんでした。今年は1218日(日)長田区のピフレホールで『カンタービレ・コンサート』を開催します。バイオリンの演奏でクラシックからジブリ、演歌まで楽しめます。収益は全額奨学金に充てられます。みなさんもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


Home > 助成団体の活動紹介 > 外国にルーツをもつ子どもたちの奨学金制度

Search
Feeds

Return to page top